Poison radio/えこ
駅前の喫煙所で眼球はタップダンス
猛禽のような爪を隠して心中御中
どの頭蓋を割って
タバコの灰を詰めてやろうか
攻撃的な眼球がステップ
スカートの短い女にソッポを向かれ
センチメンタルを武器にして
タバコの火は血の様な赤で
スマートフォンから漏れる甘美なデータを
垂れ流している贅沢に
鼓膜は溶け出す毒電波
臆病さを隠す前髪
執拗に攻め入る街灯の影
付き纏うパーティーピーポー
吐き気のするような文学オタク
全部センチメンタルの火種
それでタバコに火を点けてる
夜な夜な眼球は狂喜乱舞
この腕も足も振るわれて震える
馬鹿の頭蓋を割ってタバコの火を擦り消す
罪悪感でセンチメンタルの火は点かない
では駅前の血生臭さにも耐え切れないので
怠惰な眼球はムーンウォーク
煙たい喫煙所は湿気を帯びて
渦巻く悪意を背に
寒いなんて愚痴りながら
高々笑ってさようなら
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