あおいケシの花が/
もっぷ
あおいケシの花が石の原野でそよぐときわたしは
思いっきり泣いているし
わたしだけの神さまにあやされてもいる
けれど
それは夢でただの夢で
ただの夢でただの夢でいつかはこの
幕間は終わり
もとのもともとの哀しみだけの部屋で目覚める
三叉路を想い描いてみる
これまでの道そして信じる道
そして信じない、の道
躊躇わずに選ぶ信じるを
そういうふうにしかわたしは生きられない いつかの
春に訪れる誕生の日を待ついのち未満としてしか
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