くちなし/はるな
 

あなたが
幸福を嘯くとき
わたしは微笑むのです

どれだけ濡れても汚れない純白に
欠けながら輝く下弦の月に
あなたは
ことばを尽くして幸福を縫い付ける
咲いて枯れる花々に見向きもせずに

あなたのすべてが
ほんとうであることをわたしは願っています
あとの半分には
くちなしの花を飾ります


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