摺り足/
信天翁
おひとりさま は
毎晩 毎晩
寝台のマットレスに
卒寿のからだを沈めるとき
青い年 赤い齢の
灰分となった 乏しい想いが
天井から 舞いおりてくる
不徳と不遜のかげを
ちらつかせて
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