雨/
前田ふむふむ
雨が降っている
間断なく
なぜ 雨を物悲しく感じるのだろう
たとえば 勢い良く降る驟雨は 元気で精悍ささえ感じる
まっすぐで 常に潔い
でも 夜になり 家のなかで ひとりでいるとき
雨は
無機質で 均等な間隔をおき 弱く屋根を打つ
わたしの心臓の音だ
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