雪の降る中/
坂本瞳子
白い粉雪が
強い陽光に撃たれて
乱反射するさまは
この世の終わりと思われるほど
げに美しく
両脚を大きく天に向かって拡げ
踊り出したくなるほどで
ヘタクソながらも大声で
喚くように歌を唄い
生命の慶びを高らかに
笑い声に替えて
行き交う人々の侮蔑を
もろともせず
ただ我が道の先を見据え
石ころにつまずき
切り傷を作ろうとも
進み続ける
息をつく間もなく
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