生と死のパラドクス/薔薇の人
生きて、生きて、生きて
死んで、死んで、死んで
そして貴方は私の中で眠る。
人はいつか死ぬ。
誰にでも訪れるもの、死。
怖くて泣いてしまいそうになる。
どうして死ななければならないの?
死にたいと言う私の矛盾した疑問。
あらゆるものが、いつかは終わってしまう。
それに悲観するのが人間らしさだったりする。
ロボットはスクラップを恐れない。
道端のタンポポは何度踏まれても何も言わない。
ハムスターは平気で共食いをする。
この世界で得たものを最期に散骨する。
弔う人々が人生を謳歌すること、それが、
生まれ、死んでいったものたちに送るレクイエム。
けれど多分彼らには届いていない。
生きている私たちを慰めるための歌だから。
姿はなくても、貴方の中で生きていく。
その繰り返しなんだろう。
私もいつか、貴方の中で生きても良いですか?
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