ゴー ホーム/ホロウ・シカエルボク
虫はやたらに
ひとの周りを彷徨くものだし
騒ぎに慣れたら
気にもならなくなるもので
ところ構わず
火を放つ若造の手際は
そもそも美しくない
顔中に吹き出すニキビと同じで
醜悪なだけの代物だ
甘やかしてもらいたいあまりに
逆上して牙を剥く犬だ
交響曲が流れている繁華街
日々の営みの中で
間違えた色みたいに浮かれている
のたうち回る作家や
肘を壊したマエストロの努力に見合うものなんてこの街にはあまりない
コーヒーショップの不馴れな店員は注文を間違える
訂正をするとなにかが失われる
誰もが自分の正義を信じ過ぎて
平和を叫びながらの戦争が始まる
ぼん
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