春微睡む/
坂本瞳子
ふと眠くなるのを
春のせいにする
怠惰な気持ちで溢れ
意欲という言葉すら忘れ
のんべんだらりと
日がな一日を過ごすというか
半分寝ているような心持ちで
過ぎゆく時間を眺める
暖かな陽射しの中で
もう目が覚めなくてもいいとさえ思ふ
芳しい花弁に埋もれて
ただひたすらに堕ちてゆく
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