【 金魚の遺言 】/
豊嶋祐匠
ある日
彼は、寝相の悪い腹を向けて
サイダーの水面に浮かんでいた
ずっと、彼に
聞きたかった事があるのに
君は
神様を、信じ
神様を、見る事が出来たか?
甘い
サイダーの世界で
少しでも満たされる事は有ったのか?
君にしか聞けない
大切な瞬間を逃してしまった時
開けっ放しの
彼の口から
最後の泡が放たれた
君は
僕に何を、言い残したかったのだろうか。
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