風の腕力/flygande
 

若すぎる窃盗者、)
たやすく地形はかわってしまう
どうせ声を、殺して



細長いグラスに
砂と水を入れる
それは水平線のための
そくせきの分度器

彼は
なんども盗みをくりかえす
不条理な星が
(なんの)、
ためのもの、
たちか
調べようとして

空輸される
夜の色の宝石が
そのとき、真上をすぎる



浜の、濡れたばしょばかり
あるく足跡

それは彼の意に反し
遠くまでつづいた


白い、

黒い岩肌
、あらゆるものを
統べるように飛ぶ鳥の
空の王の輝き








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