雑詠五首/もっぷ
 
想いならわたしのほうがと明らめる意味の種蒔き可愛がる春


あなたからわたしからとかいうでなく朝のひかりが解していたり


かなわずに終わった希いはひとの世を背負った花のなかでもアネモネ


再会を誓う樹がある一本の若い樹である 切り株はない


振り向いて見得る小石は原石であしたのあたしはまた歩くだろう


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