片恋/
もっぷ
淋しくはないのかと言われたらそれは違う
けれど
祈るように胸のどこかへしまって
自分をも騙してみたい
そとは 三月になったばかりの夜で
淡淡と気配を隠しながら
いつかしら窓辺に白旗を残していった冬の
もう届かない後ろ姿
また告げられなかった想い
連れ去ってほしいという 熱病のような
冬へのわたしの片恋
いつまでも着ていたかった
タートルのセーターはアイボリー
纏うことを拒んだ、あるドレスに似て
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