自傷詩人/
長崎哲也
わたしが投げつけた鋭利な言葉が
あなたを傷つけ
諸刃の剣となって
わたしを切りさく
傷は繊細でむず痒い痛み
痛くも心地よい倦怠が
全身に広がっていく
感情の
空虚な痛み、悲しみ、怒り、孤独が
少し遠ざかる
生きる願望が
自己の再確認を必要とするならば
その一つの手段として
自傷の詩ならば赦される
だろうか
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