メールの重力/しずる
 
午後6時すぎ
喫茶店でコーヒー
あなたからのメール待ち

仕事で忙しい
今日は会えません
電話してもでない
だからメール待ち
都合よくされている

待ち時間がわからないから
少しでもほっとしたくて
夜のカフェ一人
11月の終わり
クリスマスブレンドを飲む

街はイルミネーション
恋人たちがてをつなぎ
店の外歩いてる
ひとりぼっちの私は
自分のスマホを見つめてる

こちらからメールしようか
そんなの難しい
面倒な女と思われたくない
理屈と感情がごちゃ混ぜになって
せわしなく動けない
 
混雑したカフェで
長居する気はないのに
帰るに帰れない
スマホの画面を見つめて
メールの重力が増していく

2015/11/30
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