眠るとき/獏
明日はきっと晴れるだろう
君がいても、いなくても
君の好きなあの子は仕事に行くし
君の嫌いなあいつはよろしくやってる
明日はきっと晴れるだろう
君がいても、いなくても
いつも通り電車は止まるし
天気予報の的中率は低めのままだ
流れる雲を眺めている
濁った川を通り過ぎる
交わらないものばかりで溢れる世の中だ
君は
その中の一人
詩を書いても生きてはいけないんだよ
生きる楽しみにはなるけど
おにぎり一つ分にすらならない
そんな人生
明日はきっと晴れるだろう
私がいても、いなくても
代わりの誰かがいてしまう
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