動物園 2/いとう
 
もが思っている
群れるのは嫌いだが
一人では生きていけない
そのジレンマで
バシャバシャ水面を叩く
誰もが錯乱している



<考える猿>

我々は進化する
すべてを見て、すべてを語り、すべてを聞く
芋も洗った、温泉にも入った
だが、パンツはまだ履くべきでない



<サイレントサイ>

眠りにつくものと起き上がるものが交差する
陽が昇る直前のわずかな時間に
今日はどれだけの生き物が死んだのか
サイは瞑想する
この地には例外が多すぎて
死んだものと生き残ったものの数が合わない
懐かしのサバンナ
死者はすべて生者の血肉
苛立ちながら瞑想を止め
サイは静かに
突進を始める
例外の象徴
檻に向かって




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