語る死す、語る生まれる/kaz.
うとして、放射状の線分を描く。)
「さらに続けて、太陽の輪郭を描こうとするが」
「皿に続けて、血の滴る獲物を載せようとするが」
「さら、さら、さらり、」
「懐を掠めた」
「封筒から手紙が落ちた」
「中身がこぼれ落ちた」
「ぱさり」
『ぼくは、語ろう』
『ぼくは、で語ろう』
『ぼくは、という代名詞を添えて』
「ぼそり」
「ひどくやせ細った」
「と連想した」
「という連続」
K先生「これは失礼、自意識過剰に見えたかね。生憎、代名詞では言及しえないものを、君たちはもっているのだが。むしろ、代名詞という存在そのものが、言及しえないものを指示するために存在しているの
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