「蒼い旗」 五首 2017.02.06/もっぷ
 
夕星(ゆうずつ)のけなげも知らず東京の空に物言うよそ者を撃つ


片道の切符求めて上野からママにスマホを観ている桜樹


災害時かならず守る父母(ちちはは)の若い一枚みじめな矜持


ふるさとは広尾のベッドのほかになし実家と信じた門は開かず


泣きながら歩くものかと泣きながら走って捨てた私が捨てた


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