引き算の挙句、最後に記入される解答となるために/ホロウ・シカエルボク
 
トをめくりあげ、太股に装着したホルスターに不似合いなほど大きな銃を差し込む、「用意しておいてよかったわ」そんな、ひとりごとを言う…えーと、という感じに首を捻りながら、小さな手がキーを掴み、捻る、身軽になった身体を喜ぶようにエンジンが激しく震える…少女はハンドルやペダルを慎重に確認して、それからようやく車を走らせる、「少し順番が変わっただけのことよ」そんなことを呟いて、ほんの少しスピードを上げる、隣り街に行く気なんかない、まずは気に入ったところを見つけることから始めるつもりだ。

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