引き算の挙句、最後に記入される解答となるために/ホロウ・シカエルボク
 


子供たちはそれぞれに武器を手にして、頭を押さえつけてきた街の中に飛び出していった、程なくいくつもの銃声がこだまする、男の声、女の声、年寄の…さまざまな悲鳴がビル街を跳躍して夜空の黒の中へ消えて行く、ハレルヤ、決戦の時だ、戦争に勝利するのはいつでも幼いものだ、歴史がそれを証明してきただろう?刃物を手にした者も居る、大人たちには決して入り込めないいくつもの秘密基地の中で、人知れず磨き上げた技術…どぶ川のよどみに捨てられた犬猫たちよ、お前らの死は決して無駄にはしない―もうどんなに抵抗されたって、いつでも確実に喉笛を切り裂くことが出来る…目覚まし時計に頭を叩かれる朝なんてもううんざりだ、誰も信じて
[次のページ]
戻る   Point(4)