砂の川/
もっぷ
時間(とき)がまるで水平に
音もなく それは未明
さながら砂の川のように
流れだけは純白のひかりを放って
どれだけの無意識が心底
逆らいたいと願っても あるいはたとえ
存在のみながほとりで 覚醒して
そのように祈っても
それはうつつのなかでのことで
夜毎のごくあたりまえの風景
知らなかったでしょう
眠るあなたの枕元
そこを流れも自らへの無力ゆえに 乾きながら
一層の真実としてのひかりを放って
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