二律背反?/寒雪
 
憶えた日々があって
それが集積場の
ビニール袋に詰められた
ゴミの山を真似て
連なりあって
積み重なっていって
もう僕の
心のどこにも
楽しい思い出を
置いておくスペースが
見つからなくて
気が付いたら
辛い日常だけが
僕の回りに
磁石を砂場に突っ込んだら
どこかしこから
湧いて出てくる砂鉄みたいに
集まってきて
支えきれないっていうのに


心の感じ方
優しさたったりとか
嬉しさだったりとか
悲しさだったりとか
恋しさだったりとか
子供の頃
かくれんぼが得意だった
ゆうじ君ってやつがいてさ
絶対出てくるまで
誰もわかんなかったんだけどさ
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