神さまあなたは/もっぷ
 
十二月のかっこ悪い枯草は
ほんとうは五月の潔い白い花になりたかった
五月の野のきらわれものの生命力の強さは
ほんとうは秋祭りでこどもに愛されそれっきりの
林檎飴になりたかったの
わたしは
ほんとうは誰も知らないどこかへ行ってしまいたいのよ
みえてるはずの神さまの考えていることが
まったく、わからない
こんなにかなしいってことをなぜ放っておくの
はずかしくない理由はあるの
それともあなたはこんなわたしたちを眺めて
まったく楽しくっておかしくって
そうしてきっとマシュマロでも抓みながら
ミントチョコでも噛み噛みしながら
またあたらしくもっと面白いのを産み落とそうと
総理大臣の椅子の七億倍も心地のよい椅子に腰かけて
両足を七兆円もするオットマンに載せながら
企みを続け続けて続け続けて続け続けて続け続けて
そういうのを日本人の言葉では サイテー っていうのよ
サイテー サイテー サイテー!


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