孤独が満ちる/
坂本瞳子
放たれた欲望は
増幅するように見せかけて
枯渇してゆく
それはまるで
空飛ぶように
深淵へと
飲み込まれていくさまに
似ている
緩やかに
なだらかに
夢見るように
堕ちてゆく
漏らす言葉もなく
静寂と暗闇に包まれ
優しさから突き放され
孤独に抱かれる
蒼い月の輝く夜
また一人
風に吹かれる
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