銃を取れ(それがどんな感情だろうと)/ホロウ・シカエルボク
 







マーガレット色の街灯が
午前三時の路上で
墜ちた月のように佇んでいる
ジンの酔いは
俺のこめかみを
左から右へ真っ直ぐに射貫いて
思考がそこから全部漏れていく
そのくだらない詩を
見下ろしながら
たぶんそれが帰路だと思えるあたりを
ふらふらと歩いている
おそらくケーキの売り子か
サンタコスの女が
明かりの落ちたクリスマスツリーの裏で
時代遅れのブランドスーツを着た男と後背位でイタしている
まるで
安い酒のような愛だ
少し歩くだけで
簡単に手に入れることが出来る
港の方角でサイレンが鳴っている
きっと
コソコソと法を破る
おさな
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