だがドボルザークが鳴ったじゃないか/天野茂典
青春の暴力ではない
たまにはぼくもスーツを着なけりゃ
ッて感じ
どうだんつつじの上に新雪
大学の駐車場にも
牧場にも雪
雪と遊んでいる子どもはいないが
さっきまで
汚れちまった悲しみに
きょうも小雪がふ*っていたのだ
童心に返るよなあ
かまくらを作って遊んだっけ
雪合戦や
雪かきも
いまはただ眺めているだけ
花見酒もやらない
一杯やりたいなあ
ほあんとしてゆるくなる
あの感じ
花鳥風月
陶酔している
今日は何万人の人が
雪見酒に浸ったろう
ぼくは凛として新世界
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