孤/ふるる
あなたは孤独を陽にかざし
雨に濡らし
肩にかける
からっぽだと感じる
とても軽い
平気だ
本当に平気だと
重たい嘘を吐いては
かしぐ
北の風に寂しさが吹き荒れる日
虚しいと呟いてみたりする
眠りの浅い日
うつろに目を開けたまま見る
川岸の夢
うつろうのは
水にうつる逆さのあなた /きみ
近いうち
人類は滅亡すると言われ続けて
もうずいぶんになる
なんだか気の毒になる
がんばっているのに
ならいっそ早く /すでに
生まれた瞬間からもう寂しいので
忙しく生きる /生きなければならないよ
約束はできないから
会う時間を決めたりは しない
冷たいほとりをそっと歩いている
寒い
寒さを
感じる
大人しく
覗き込んでいるのはあなた /こちらへ
呼んで
の
言葉で /歌 で
……
小さな可能性はある /ない…
絶え間なく遮られる波
一瞬の弧を描き
時間も場所も接点もない
あなたへ / きみへ
届くとは思えない/ える…
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