待ち時間/藤鈴呼
こうやって 温いお湯だと
コーヒーは 上手く 染まらない
色合いだけならば
完璧なのだけれども
どうも 味が
ついて 来ないのです
追う身だった 頃は 良かった
目の前に
楽しい存在が ブラ下がっていて
そう 丁度
馬が 追い駆ける
人参のような 存在
それは 風に揺れて
色んな表情を 魅せて くれたし
眺めて居る だけでも
とても 愉しかった
今では とても
グルメになって しまって
と言っても
世の中に 横行している
グルメ雑誌や 番組のような
洒落っぷりは
何処にも
見受けられないのだ
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