涙雨/進羅
 
気でいられるよ」

これは君への励ましではなく 僕への励まし

「そうかな・・・でも ちょっと疲れちゃったよ」

伏せる瞳 長いまつげと一滴

虹なんて架かるはずもなく

「なら 少し眠ろう?」

横たえた細い身体
味気ない白いシーツをそっとかけ
彼女の代わりに空を仰ぐ


涙で虹が架かるなら
それで笑ってくれるのなら
この体の干からびるまで
泣き続けたって
かまいはしないのに

とめどなく流れる涙すら気にせず
清々しいほどの青空が広がる
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