マリンスノーの少女/小林螢太
 
ことぐらいである
なぜかといえば、当時の私はマリンスノーという言葉を知らなかったからだ
だから、辞典で調べた
写真も見て、改めて感動した覚えがある
そして、そのことにより今でもその言葉だけを覚えている

それから、影響を受けた私は何篇かの詩を書いた
だが、その子の詩のようには、とても書けなかった
そして、書かなくなった

今私は、また詩を書いている、歳を重ねてから
思えば、私の詩の原点は、その子の詩だったように感じる
当の本人は、そんなことは何も知らないだろう
また、そのことを伝える術もない

彼女は今も、
詩を書いているのだろうか
 
 
 
 
 

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