寺院/
葉leaf
時間が感覚している
巨大なてのひらが極めて薄くなり
眼を開く刻限を探っている
仏は舞い散っては脱皮して
柱を支える土壌に滲み込んでいく
空間が覚醒している
門の内と外は色濃く混じり合って
木立の霊は影を歌い続ける
参道は禍の産道であり
迫りくる重量を濾過してゆく
生と死が対等に煮え立つ境内で
すべてが聖別された痕を光が抉る
色彩が驚嘆している
紅葉が輪廻するその刹那まで
存在の疑いを苦しみ続ける
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