誰が私たちを引き裂こうとしているのだろう/ペユ
の巣を見かけた子どもが木の棒で引っ掻き回して壊すように
蜂の巣を見つけた人々がそれを壊すように
私たちの愛は 破壊されなければならないのだろうか
愚かな人々の手によって こんなにも無残な形に
心の目は楽園の在り処を知っていて
私たちは手と手を取り合って そこで老いていきたいだけなのに
30歳になっても 40歳になっても 50歳になっても 60歳になっても
この地上の誰にも侵されない楽園の上で
微笑みと無邪気さと 思いやりと喜びと 気遣いと支えあいだけで
時の流れに逆らわずに生きて
人間に許されたただひとつの小さな幸福を
二人で 優しく抱きしめていたいだけなのに
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