大地の広場/藤鈴呼
っこで 地面を 蹴り上げながら
少しでも多く 泥を掻き出す仕草をしながら
大きなスコップを 探す
ここには筆がないから
大きな文字を 描くには
身体を 魚のように くねらすしか
仕様がないのだけれど
ここには墨がないから
見やすい言葉を 表現するには
改行を増やすしか 致し方 ないのだけれど
春の息吹の中で
身体が筆になるような気持ちを
連想しながら
ガリガリに磨いた 鉛筆の芯を
今度こそ 折り曲げないようにと
運ぶ
吹きすさぶ風の中に
温もりを感じられる 不思議
蕾の息遣いが
暖かく感じられるのかも しれないと
希望だけは 忘れずに
次の 一言を 探しながら
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