小さき者へ/
葉leaf
語の証拠であり、君に捧げられた親しいまなざしの痕跡である。君の生きた豊穣な時間を指し示すしるしとして、君の名は海に至るまでどこまでも受け継がれていく。
君の流した血は私の血である。君の失った命は私の命である。君が葬られるとき、葬る私も葬られている。初めから決まっていたことなのだが、君は私なのだ。君を喪うとき、私も私を喪う。そうしてすべてが抜き取られた後で、私は脱け殻を生きる、君の名が大きく瞬くその時刻まで。
戻る
編
削
Point
(1)