九月十八日(日)/
もっぷ
云わないでねと頼んで生きてきた
あちらこちらに白旗を置いて
逃げながらも逃げずに
なぜ、を振り切って
あの子が笑う
あの子が泣く
あるいは
また泣く
天秤は正しく傾き
なみだに軍配をくれて
理由たちが競って飛び込む私のポスト一つ
だから新聞を読むこともなくなり
いつか自転車は錆びついて 、呼び鈴
にも「間違いですよ」とちゃんと教えてあげたのよ
つまり云ったのよ私は
あなたたちの「なぜ」こそ正しさでした
そこまでは
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