ペインフル/
坂本瞳子
忘れかけていた痛みは
何度でも繰り返す
人に与えた痛みは
自らに降り掛かってくる
何度でも
何度でも
忘れさせてはもらえない
一生許されることはないのだと
針の筵の上で
今日も血を流しながら
それでも生きてゆく
あの日の過ち
子供のいたずら
嫉妬の裏返し
言えなかったごめん
そんな言葉では片付けられようもなく
後悔は先に立たず
抱えた痛みは胸の中で
月の光に呼び起こされる
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