異郷にて/葉leaf
街の憂いと親しみはどこまでも硬くて、例えば道の一本歩くにも違った脚の使い方が必要なようで、私は厳しく広がる風景の外部を見やっている。新しい部屋はまだ散らかったままで、変化に常に伴う混沌が妙に真新しく、風の断片ばかりが整然と並んでいく。異郷は果たして私を愛するか、そもそも愛の発生など信じておらず、無残な漂流物がいつの間にか私と異郷との間をつないでいる、それを愛と呼ぶための記号が足りない。職場で嚥下する知識と経験によって私は震撼する、新しく結ばれた世界の窓と窓とが風を交換する。時間という音楽の一種と空間という彫刻の一種が、いまだ私の基底になれずに花ばかり咲かせている。異郷にて、人々ばかりが私を滑ら
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