サボタージュの言い訳/
坂本瞳子
うだるような暑さとはこのことか
高層ビルの谷間に垣間見る入道雲がうらめしいのは
その白い大きな柔らかそうな巨大な塊が
涼しさの欠片ももたらさないからかもしれない
じんわりと滴る汗に焦躁を掻き立てられる
考えが次々と消失されていく気怠い午後
暫くの間はなにもしないでいよう
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