あゆみ むらさき/
木立 悟
轟き 轟きつづける
冷たい水がほしい
巡る血流を
呑み干す浪であれ何であれ
支流を許さぬひとつがほしい
夜の音
螺子を解く音
緩やかに礎が瓦解する日に
手に手に花を持ち集まる影
蜘蛛の巣に降る雨
窓ひとつに消える色
夜を見つめる幼いけだもの
大きな葉を踏みしめ 踏みしめる
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