サン/モリマサ公
 
弟は
ホルモンバランスがわるいというだけだ
このことに起因するいじめをうけていることはたしかだが
人と円滑にコミュニケーションがとれないわけではなく
むしろ積極的に絶望して詩をいくつも書いていた
詩の朗読のYouTubeなどを何度もみている
短い文章がスキなのだ
まあたらしい靴を履いて
扉をしめると
汗ばんだ肌を
なぶるように
風が
スカートの中を
吹き抜けてく
街をパトロールしてマッピングする
さみしさをリアルにぶらさげてコンビニから帰宅する時
太陽は見えなくなっていたがまだあたりは青いスケールをたもったままだった
見上げると
しろい光や橙のひかりが壁面に

[次のページ]
戻る   Point(2)