それでも店には違いない(誰にでも書ける詩)/ホロウ・シカエルボク
とあるキャバクラの前で
自信満々の呼び込みが
声を張り上げてピーアールしている
客たちは
一度は
振り返るけれど
すぐに
興味を無くしてしまう
(ああ、あの店か)
というような
顔をして
それもそのはず
その店の女たちは
てんで
接客スキルがなく
春夏秋冬降っても晴れても
二、三の同じセリフを
ただ繰り返すだけなのだ
ソファーはほつれてるし
床は埃だらけ
せめても床を掃除して
店としてのスキルを上げなければ
客など
来るはずも
ないのである
自信満々の呼び込みの坊やも
もちろん
一本調子だ
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