七月七日/ミナト 螢
 
三つ編みをほどいたばかりの波が
雨上がりの森になびかれている

ステンレスの鋏を握ると
約15センチの断髪式

私はあなたの為の天の川を
これから時間をかけて
伸ばして行こう

願わくば一年後の七夕に
私の天の川のほとりで
あなたの口付けを待っています

私は短冊を森に飾ると
足早に家路を急ぎ
見慣れぬ自分との対話を果たし
くすぐったいのは髪だけじゃなかった
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