愛そうと試みている/モリマサ公
 
顔の無い自分の顔の部分について考えている
なぜか?
非常識だからだ
洋服を着たからだだけが
ぺたんこになって地上に映し出されていた
これからもわたしたちは
なんとかマップにマッピングされていく

上空を
罪の意識の無い人工衛星が
紙飛行機のようにすーっと横切っていく
温度だけでしかないかたまりになって
生きているというだけの純粋なわたしたち

鼓膜が揺れている間
その意味について考えている
という現在が通り過ぎる瞬間ごとに
くりかえし現在が現れて
地上ではいくつかの建物が崩壊して瓦礫の山ができた
退屈とは?という定義の中にもスピードがあり
目を閉じるスピード
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