A Poet/
マッドビースト
旅立ちの鳥は
透き通る光は
風浴びる葉は
ものいわぬ詩人
羽ばたきが
きらめきが
さざめきが
彼らの言葉
不器用な友は
無口な父は
すれ違う人は
言葉を必要としない詩人
泣くことが
背中が
落ち着かず歩く様が
彼らの言葉
喜びも悲しみも愛情も
夏も思い出も憧れも
溶け合って流れる
世界の空気は詩でできている
僕は
詩を"詩"と名づける詩人
言葉なき詩を訳し
いつもなにかが足りないことが
おそらくは僕の言葉
戻る
編
削
Point
(4)