残業/
ミナト 螢
夢に置いて行かれた大人たち
ライバルに置いて行かれないように
綺麗に並んだ椅子を奪い合う
口寂しくて火を付ける煙草の
先端は丸く風船のようで
西日が差し込む窓辺の側に
夕陽と炎の赤いパレード
キーボードを叩くような
正しいリズムから抜けて
飲み明かす夜があっても良いけど
いつもと同じオフィスビルの明かり
最後に消すのは僕だと思う
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