星を食う老婆たち/
Sisi
婆様は星を食う
深く皺の刻んだ麒麟のような手を伸ばして
星をとって食う
婆様たちは星を食う
己に尽きかけた希望を
語ろうと
枕のない寝所を少しでも暖めようと
星たちは小さな虫を装って
散り散りににげてゆく
ああまだうまく飛べないものは
地上に落ちて死んでしまう
そうしてなにもなくなった闇の織物
私たちが祈っているのはそんな夜なのだ
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