六月の雨/
星丘涙
土曜の午後
甘ったるいコーヒーを飲みながら
考えている
風は南風
明日は梅雨入りの様だ
蛙の鳴き声がうるさい季節に
少し戸惑って
答えを急いでいる私
薬指に指輪がない君は
作り笑いがうますぎて嫌いだ
薄曇りの空を見上げて
嘆いてみても
夏は来るものだ
何時もの鳥のさえずりに
少し苛立ち
ただ六月の雨を待っている
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