コアラぼっち.(ゴル投稿)/高橋良幸
満月の夜に抑えきれない
ハムストリングから踝に伸びる衝動
戻りたい、小村に
途方もなく敷き詰められたアスファルトを蹴って
(それでも行き先がわかるのは、
道が、
国道が、
県道が
人の行く道を伸びていったからだ)
そして人狼のごとく
村人を一人殺める
息を潜めた、こむらがえり.
あ、コアラの話なんですね、小村に戻りたい大村さんじゃなくて。
さしずめそうなると
コストラリアですよね、オーストラリアではなくて。
新月の夜に誰にも悟られず
僕と君だけの屋外の儀式をしよう
シルクのような布を
木綿のような布を
公衆の面前で取り払
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