眠れる宮崎さん/kaz.
 
犬たちが今朝を踏み荒らして
僕は足跡の上の
潰れた学校へと
忙しく歩く

明日は早いから寝なさい、
僕のシーツで発火して
朝になっても残っている、宮崎さんの
差し向けた犬たちが遠吠えし、
足跡に沈んだ学校では
授業開始を告げる

宮崎さんは
靴の泥を原稿に包み込み
窓の向こうに投げ捨て
校庭の砂の上にたゆたわせ、

昨日触れた雨に
明日も触れるのですか、?ええ、明日の洪水確率は
百パーセントです、
克明に描かれた影たちの、
鼓動、ざわ、つき、
なので明日の学校はありません、と
宣告すると
雷が落ち、
身体はさめ、夢はさめ、
もう二度と戻っては来な
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